映画のワンシーンを切り取ったような、空間をイメージしてしまうのがカフェです。
洋画が好きな私は、パリのシャンゼリゼ通りのカフェや、オペラ大通りのカフェに憧れ、何度となく空想したものです。
また、ゴッホの「夜のカフェテラス」から漂ってくる楽しげな宴にも憧れます。
まだ、カフェが日本で一般的でなかった時代に、街路に面して置かれたテーブルや椅子、オープンカフェの開放感に胸躍らせていました。
ゆったりと流れる時間の中で、コーヒーを味わう楽しみに憧れを抱かずにいられませんでした。
また背景にヨーロッパ特有のたたずまいがあり,異国情緒にあふれ、カフェをよりいっそう魅力的に映し出していました。
カフェの一番の魅力は現実世界とは異なる空間があることではないでしょうか。
広々とした窓、テラスなど付随しているものには異国情緒があふれています。
この空間で映画の登場人物達は、呼吸をして生活を送っていたのです。
実際いろんな人生が繰り広げられているのでしょう。
朝など、新聞片手に、コーヒーを楽しむのもいいでしょうし、目的もなく、ぼーっとして過ごすのもいいものです。
本を読んだり、手紙をしたためたり、待ち人を待ったりと、映画さながらのシーンが実際に息づいています。
遅まきながらここ近年、カフェが日本でも多くできてきました。
喫茶店では味わえない楽しみを、多くの人が求めだしたのでしょう。
一人では、喫茶店に行くことが出来ないという知人がいますが、カフェなら行けると言うのです。
閉塞感がなく、時間を気にせずに過ごせるというのが良いのだそうです。
基本的にカフェとは、一番に空間を重視し、インテリアや内装やBGMなどにも凝った作りになっています。
代表的なものとして、丸の内三菱1号館美術館や、原宿表参道のアニベルッセルカフェなどがあります。
近頃では、軽食だけでなく、凝った料理を出すカフェも増えています。
ペット同伴でも大丈夫な嬉しくなるようなカフェも目にします。
ヨーロッパのカフェ文化が浸透してきたのでしょうか。
空き時間をカフェでのんびり過ごすことは、私にとって、至福の時です。