オーストリア、首都ウィーンのカフェ文化は、300年以上の歴史的な伝統があります。
ウィーンのカフェは「第二の居間」と呼ばれているほど、人々の生活とカフェは密接に結びついています。
誰もが、お気に入りのカフェを持つと言われているほどです。
ウィーンの人たちにとってカフェは、何時間でも1人で過ごせる場所・書斎空間・仲間と楽しむ場所・会議の場所・デートの場所と様々です。
つまり、自宅ではないけれど、自分の部屋のように長い時間を過ごす場所なのです。
ところで、ウィーンのカフェメニューは、コーヒーの種類が多いのが特徴です。
カフェで、コーヒーと注文すると「何のコーヒーですか?」と尋ねられるので、いくつか代表的なコーヒーをあげてみました。
1つ目が、ウィーンで最もポピュラーなコーヒー“メランジュ”です。
濃いコーヒーに泡立てたミルクが入っていて、カプチーノに似ている感じのコーヒーです。
2つ目が、少しだけミルクを入れた“ブラウナー”というコーヒーです。
日本人の一般的なコーヒーに近い感じでしょう。
3つ目が、濃いめのブラックコーヒーにあたる“モカ”です。
最後に、ホイップを浮かべた“アインシュペナー”です。
日本のウィンナーコーヒーに似ています。
ちなみに、ウィーンのカフェにウィンナーコーヒーはありません。
他にも卵黄のはいったもの、リキュールが入ったものなど、コーヒーの種類は15種類くらいあるのが普通です。
ウィーンのカフェでは、ヨーロッパでは珍しく“お水”が出てきます。
日本と違いお水は有料なところが多い中、ウィーンではコーヒーとのセットで無料に提供されます。
これは、アルプス山脈からの雪解け水、水源に恵まれたウィーンのカフェならではなのです。
さて、ウィーンのカフェ文化の1つに、ボーイさんの存在もあげられます。
彼らは、昔からの伝統としきたりにより、お会計をお願いして、少し時間を置いて会計してくれます。
お会計は“何気なく済ますのがエレガント”とされてきたウィーンならではの、ボーイさんの心得なのです。
そんな伝統や歴史があって、なおかつ自分の部屋のような!そんな居心地のよさを感じられるウィーンのカフェ。
ウィーンのカフェは文化なのですね。