コーヒーを日常的に飲む習慣がある人ならば誰にでも、お気に入りのコーヒーというのがあるのではないでしょうか。
あそこのカフェでいただくエスプレッソ、とか、あの喫茶店でマスターが淹れてくれるオリジナルブレンドコーヒー、などです。
コーヒーは、二つとして同じ味のものがないといってもいいほど、さまざまな味わいのものが存在しています。
でも、どんな要因がコーヒーの味を決めているのでしょうか?コーヒー豆の品種というのは、二種類しかないのです。
しかも、私たちがふだん飲んでいるコーヒーのほとんどはアラビカ種という豆の種類なのです。同じ豆の品種なのに、こんなにさまざまな味わいのコーヒーが存在するのは、なぜでしょうか?
同じアラビカ種であっても、生産される地域が違えば、その特徴も違ってくるのです。
では生産地が同じならばできるコーヒーはすべて均一なのかといえばそうではなくて、生産される農園によって違いが生まれてくるのです。
つまり、農園によって土壌や周辺環境に差があり、その差がそのままコーヒー豆の相違となるのですね。
こう考えてみると、まるでワインにおけるブドウとそっくりですね。
次に、コーヒー豆の味を決定するものに「精製」があります。
収穫された実を生豆の状態にするまでの工程を精製といいます。
この精製の方法は、生産地域によって違います。「非水洗式」と呼ばれる方法は、実を収穫してからそのまま、天日によって乾燥させるもので、豆に甘みや苦味を与えてくれます。
もうひとつの「水洗式」は、収穫した実の果皮や果肉を全て洗い流し手から乾燥させる方法です。
このようにしてできたまめは、すっきり、はっきりとした酸味を持つという特徴があります。
3つめのポイントは、焙煎の度合いです。
非水洗式によって加工されたコーヒーは甘さが強いですが、焙煎することによって糖分がカラメル化するために甘さが強くなり、焙煎度が高くなるほど苦味が強くなり、味わいも複雑になります。
水洗式の豆は、焙煎をしても味わいは単調なものとなります。