イタリアは、独自のコーヒー文化を築き、それを今日まで維持しています。
現在では世界中でイタリア式のコーヒーが広まり、愛され、それぞれのアレンジが加えられて変化していたりします。
日本ではすっかり定番となった、シアトル系のコーヒーも、元はイタリアのコーヒー文化をアレンジしたものなのです。
でも、イタリアではガンコといえるほどに、自分たちの伝統的なカフェ文化を継承しています。
といっても、まったく堅苦しいものや義務感のようなものがあるわけではなく、イタリア人たちは心からイタリアのカフェを愛しているのです。起き抜けや食後、息抜きの時間に飲むカフェは絶対に欠かせない存在なのです。
イタリアにはバールと呼ばれる店が町のあちらこちらに見られ、地元のひとたちの行きつけの場所となっています。
バールでは、皆エスプレッソを立ち飲みします。
イタリアでは、小さめのエスプレッソ用のカップに注がれたエスプレッソに、たっぷりのグラニュー糖を加えて混ぜ、グイっと2,3回で一気に飲み干すのが基本です。
それは、日本のコーヒー文化に慣れている人にとってはやはり新鮮に感じられるものでしょう。
エスプレッソは、バールや日本のカフェなどでは、普通はエスプレッソマシンによって作られます。
機械で作るなら誰が作っても同じ味になるのでは?と疑問に思う人も多いことでしょう。
そんなことはありません。^^エスプレッソマシンを操るのは、たいていの場合『バリスタ』と呼ばれるエスプレッソの職人です。
彼らが操るエスプレッソマシンは、フルオートと呼ばれる全自動タイプではなくて、セミオート、つまり半自動タイプなのです。
これは、全ての工程を機械任せで行うのではなくて、バリスタの手も入りながら、コーヒーが作られます。
例えば、コーヒー豆を挽いたり、セットしたり・・・などです。
こうして人の手がはいることによって、結果完成するエスプレッソはバリスタの技術や真心が反映した味わいになるのですね。